秋です。

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秋です。
裁縫もちまちましてるんですが、なかなかアップできず。
こちらは帽子。
お嬢のです。

帽子を買ってやってたんですが、お店に行ったときに忘れてかえってしました。
また買えばいいと思いつつももう秋だしねぇ。
来年の夏でいいんじゃね?と思ってましたが日差しが強い日もあったので作りました。
子供用の帽子ははぎれで作れて経済的です。
ちょっと大人っぽいレトロなデザイン。
バケツみたいな形です。
やや帽子が大きく時々、お嬢の目まで隠れてますがお嬢はお気に入りのようです。
お嬢の好きなピンク系の色にして正解でした。

秋なので読書も楽しんでます。
久々に買って読みたいと思った本がありまして。
読みました。

まずは、「悪人」。
映画にもなってます。
ふむ・・・・・・・・・・。

なんとなく私はつかこうへいさんの「熱海殺人事件」を思い出しました。
あれを真面目に?書いたら「悪人」かなぁと。
熱海殺人事件は何度も内容を変えて舞台化されたつかさんの代表作です。
大筋は、しがない工員がとんでもないブスのアイ子を殺します。
そんなしがないどうししょうもない事件を刑事たちが「立派な事件」にしようとする・・・と言う話です。
どこが似てるんだって言われると迷うんですが、設定がどことなく似てるかなぁと・・・。
あと根底にある雰囲気が似てるのかも。

つかさんの面白いところは、男は「ゲス」「クズ」、女とみれば「スベタ」「アバズレ」とひどい言い方をするところです。
こうかくと性格破たん者みたいですが、そうやってゲスだクズだと言いつつも温かい目で見てます。
つかさんの「銀ちゃんが逝く」(蒲田行進曲 完結編)で登場人物が言います。
「銀ちゃんはゲスだクズだと俺たち大部屋(俳優)のことを言うけど、本当に嫌がることは言わないんだよね。
だからついていけるんだよ」
と。
残酷なようでどこかに救いのある話です。
つかさんの作品では安易な同情は出てきません。
誰もが必死で生きてるので同情の言う名の見下しなんかしてる暇はないのです。

悪人を読んで思ったのが、日本人は安易な同情という名のおもちゃを手に入れつつあるなぁと言うこと。

「光とともに」という自閉症児をテーマにした漫画の言葉。
「わかってたはずじゃない!同情するふりをして見下してくるのが健常児の親だって」
ちょっとセリフが違ったかもしれないですがそんな感じです。
あの言葉は永遠に突き刺さってます。

悪人の登場人物がいわれのない嫌がらせを受けるシーンがあるんですが。
もちろん嫌がらせする人間はクソです。
が、それを「こうやって誰かを攻撃する人は悪い人」だけど、「それをしないヒトやはいい人です」って分けるのがなんとかも安いなと・・・。
マスコミが集団で取材と称して誰かを傷つけることは悪いと言いつつ、それを喜んで見てる視聴者の心理には触れてない。
そこが惜しい。
マスコミが集団で誰かを傷つけることは悪いことです。
見てて吐き気がします。

が、それを喜んで見てるテレビの向こう側の人間は、じゃあ、正義か?

マスコミだけ批判したとしても、マスコミ=残酷な報道を求める大衆がいるのだとしたら本当の被害者は誰なんでしょう。
そうゆう裏の裏に触れてたらなぁ・・・と思いつつ。

なんだかお利口なお綺麗な悪人論だったなぁ・・・と思いつつ本を閉じました。

映画版は各界から高評価です
原作がシンプルと言えばシンプルなのであとは役者さんの色で深みが増す作品でもあると思います。
主演の妻夫木さんがどうしても演じたいと熱望したそうです。
こうゆうタイプの役者さんが増えるともっとドラマとか映画とかおもしろくなるだろうな~と期待。
若い役者さんが一皮むけたなって思える瞬間に立ち会える人は幸せだろうなと思います。

「告白」
これも映画になってますな。
これは秀作でした。
いや、ホントに秀作。
第一章が・・・・。

もともと第一章のみだったのが大人の事情で後日談である残りの章が追加されてます。
まさに蛇足を絵にかいたような秀作です。
第一章だけで終わればよかったのにー!とつくづく思えます。

女性らしいねちっこ~い意地の悪い(いい意味で)小説です。
ああ、あるよね。
そうゆう気持ち!と思わされます。

某映画批評で、
「見終わった後にやってくる真っ黒な爽快感がたまらない」
と高評価。
ちなみにこちらの主演の松さんもすばらしい演技と高評価だそうで。

小説も真っ黒な爽快感でいっぱいです。ニヤリ。

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